飯豊町中津川地区地域通貨導入検討会

2014年2月8日に山形県飯豊町中津川地区公民館にて地域通貨導入検討会に参加しました.

検討会は前半に簡易版地域通貨ゲームを行い,後半に協議を行いました.

協議では地域通貨の名称や発行単位,紙幣デザインや流通スキームなどについて話し合いました.

基本的な流通スキームは地域外部からのボランティアの方へ対価を地域通貨で支払い,それを地域内の店で利用してもらうということになっています.会議では地域内でいかに流通させていくかが話し合われました.また,そもそも地域通貨を導入するメリットとはという根本的な話しもゲームを通じてなされました.

この地域は過疎が進んでおり,長期的には地域外部からのボランティアなしには地域行事が成立しない状況に直面しつつあります.その状況を見据えて地域通貨を導入するという目的も会議の中で話し合われました.まちづくりに地域通貨を導入していく中津川地区の活動には今後も関わっていく予定です.

2月22日に飯豊町の旧中津川小・中学校で「中津川雪まつり」が開催されます.訪問した日には雪まつりであげる大きな紙風船をつくっていました.ここでのボランティアでまずは地域通貨を使用する予定になっています.ご関心のある方はどうぞ.詳しくはこちらまで.

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地域通貨ゲーム@石川県津幡町

2014年1月25日に石川県津幡町において地域通貨ゲームを行いました.

北陸地域づくり協会での「買い物弱者支援」共同研究の一環で津幡町に地域通貨を導入することが検討されています.今回はそのためにそもそも地域通貨とはどのようなものなのかについて勉強会を行うということで,2回の勉強会を開催することになりました.1回目は地域通貨ゲームをおこない,2回目に事例紹介やディスカッションなどを企画しています.

津幡町では津幡町販売事業協同組合(スタンプ会)発行のドレミファカード(満点)というものがあり,それで町税や水道使用料などが納入できるようです,そのカードを基にして地域通貨を導入していくことを考えているようです.ゲームの後も40分ほど地元との方々との立ち話でのディスカッションがつづき話が尽きませんでした.ゲームを通じていろいろなことを考えてくれていたようで,ゲームの効用が早速表れたようです.

次回は,2月に今回のゲームのフィードバックをした後に事例紹介などをしていく予定です.

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地域通貨ゲーム@山形県飯豊町中津川地区

2013年12月4日に山形県飯豊町の中津川地区で地域通貨ゲームを行いました.

当地区では2014年2月をめどに地域通貨導入を計画しています。今回はそのデザイン策定過程の一環としてゲームを行いました.

10月には講演という形で地域通貨の話しをさせてもらいましたが,それと比べて地域通貨についてより理解が深まったようです.

参加者からは「円と比べて地域通貨がより気軽に利用できる」との意見もいただきました.

あと1回ほどゲームを行いながら,地域通貨のデザイン策定に協力していく予定です.

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上越市教育コラボ2013にて『バス路路線ゲーム』を行います

2013年11月16日の13時から上越科学館(上越市下門前446-2)1階エントランスロビーにて大学院生の小林英成君が作成した『バス路線ゲーム』を行います.

『バス路線ゲーム』は,Wolford(1969)The Bus Service Gameを基にして,長岡市川口地域におけるコミュニティバスの運営をしながら,路線の必要性や課題などを考えるゲームです.

ゲームは3−4人で30分ほどあればできるものです.ご関心のある方は是非おいで下さい.

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小樽商科大学にて地域通貨ゲームを行いました

2013年7月3日と7月10日に小樽商科大学の総合科目1C「グローバリズムと北海道経済」にて地域通貨ゲームを行いました.

7月3日は紙幣型,7月10日はLETS型の地域通貨ゲームを行いました.

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紙幣型とLETS型のゲーム結果は以下のようになっています.

(1)紙幣型の実施結果

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(2)LETS型の実施結果

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紙幣型ではみな銀行から借金することもなく取引できたようですが,LETS型では銀行から借金するグループも出てきました(収入や支出の大半はサイコロによって決まるので,この結果は地域通貨の違いによるものではありません).最後のディブリーリングではLETS型の地域通貨の方がよいという意見が多かったです.これは昨年上越教育大学で行った結果と同様でした.取引毎に記録されている点がよかったようです.

今回の地域通貨ゲームの実施においては,小樽商科大学の江頭進教授,と小樽商科大学地域研究会の宮?義久研究員,そしてアシスタントをしてくれた江頭ゼミの方々に協力していただきました.大変ありがとうございました.

 

 

土佐の森・救援隊 中嶋健造氏講演会のお知らせ

3/17に上越市吉川区の吉川コミュニティプラザにて「副業的自伐林業の取組」と題した講演会が開催されます。

講師はNPO法人土佐の森・救援隊の 中嶋健造事務局長です。

以前私も視察に行きましたが,高知県いの町にて「モリ券」を活用した林業活性化に取り組んでいる団体です。

お時間のある方はぜひ参加ください。

問い合わせは,上越やまざと暮らし応援団(valley@valley.ne.jp)にどうぞ。

2013年02月25日09時24分54秒

公民教材開発論にて貿易ゲームを行いました

本年度の公民教材開発論では,開発教育協会と神奈川県国際交流協会が制作・発行している「新・貿易ゲーム」を用いて,貿易ゲームを行いました。

ゲーム参加者は7つの国のどれかに所属して,それぞれ配布されたもの(はさみや定規,コンパスといった道具,A4用紙,通貨)を用いてマーケットで求められる規格の製品を作り,富を増やしていくことを目的として行動していきます。

今回は,道具と通貨は豊富にあるが,A4用紙が乏しい国(A1,A2),道具と通貨は普通にあるが,A4用紙が乏しい国(B),道具と通貨は乏しいがA4用紙が豊富にある国(C1,C2),道具と通貨とA4用紙すべて乏しい国(D)という計7国を設定して,学生に参加してもらいました。

一回目はシンプルに物作りだけでゲームを行い,二回目からは内政と銀行をいれ,三回目はさらに先進三カ国の会議を導入して,貿易ルールを決めるといったように,計三回ゲームを行いました。ちなみに二回目と三回目は連続して行っています。

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貿易関係図をみると, 最初は国同士の交換や売買がメインであったのに対して,次第に国同士で共同作業を行うようになり,国際分業体制が構築されてきたことがわかります。この体制が結果として多くの国々に富をもたらすことになりました。

ただし,道具や資金を豊富にもつA1やA2が主導権を持つ形で分業体制が構築されてきたので,資源しかないC1やC2,何もないDなどの国から「先進国と連携して豊かになったけれども,ほぼ先進国の言いなりだった」といった声が後のディブリーフィングで出てきたように,分業体制は必ずしもフェアなものではなかったようです。二回目にA2と分業体制を構築したC2は三回目には独立してC1と連携していくようになりました。先進国と組むことで豊かにはなるが,自主的に内政や生産をしていくことはあきらめなければならないというトレードオフの関係が今回のゲームで見えてきました。

また,二回目からは銀行を導入したので,他国がこつこつ製品を作っている一方で,先進国は預金利息で収入が増えていくので,次第に製品を作らなくなってました。

今回はじめて貿易ゲームを行いましたが,思った以上にリアルな世界経済が描けたという印象を持ちました。来年度も行う予定です。

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西部忠編『地域通貨』出版のおしらせ

ミネルヴァ書房から西部忠編『地域通貨』が出版されます。

国内外の地域通貨の理論家や実践家による論考や地域通貨のデータベース,

さらに地域通貨に関連する経済学説の抜粋が掲載されています。

私は翻訳や資料編にて協力させていただきましたが,地域通貨に関心の

ある方はぜひ一度手にとって見てください。

 

 

上越教育大学での地域通貨ゲームver.3の実施

11/27と12/4に上越教育大学の現代社会論受講者を中心に地域通貨ゲームを実施しました。

今回のゲームは9月にJAISTで行ったものと同じゲームですが,11/27は紙幣型,12/4はLETS型というように,二種類の地域通貨を用いました。

今回のバージョンでは,(1)地域外との円の流出入(地域外からの収入−地域外での購入支出),(2)地域の内外両方で販売しているアイテム(地域内での販売価格>地域外での販売価格)の選択,(3)ボランティアの実行率(ボランティアを一回提供する毎に次のターンの地域外からの収入が5%減少)という3点が地域通貨導入前後でどのように変化をするのかについて見るのと同時に,地域通貨ゲーム前後でのアンケート結果を検討することで,地域通貨ゲームでの取引行動が参加者の意識にどのような影響を与えるのかを検討するという目的を置いています。

詳細な結果はこれからですが,取引行動の結果を見てみると,地域通貨導入後は(1)全体的に地域外からの収入−地域外での購入支出が黒字に転じていたり,(2)地域内部でのアイテム選択割合が増えたり,(3)ボランティアを断る割合が減ったりという結果が見えてきました。12/11に行ったデブリーフィングでは,二回のゲーム結果を皆で見ながら行動を振り返りましたが,銀行からの借金が膨らんでくると,地域通貨よりも円でアイテムを販売するようになったり,ボランティアを断ったりするなどいろいろ考えていることも見えてきました。

今回同じ設定で紙幣型とLETS型の二つのタイプの地域通貨を用いてゲームをしましたが,学生たちはLETS型の方がよいという回答が多かったです。LETSのマイナス残高については使っているときは不安だったという参加者もいましたが,仕組みを説明して理解してもらえたようです。ただその一方で,紙幣型では円への換金ができるように設定していたので,換金可能な紙幣型が良いという意見もありました。さらにいえば,自分ならば地域通貨を使わない。円一種類が良いという意見もありました。地域通貨ゲームをしたからといって地域通貨がよいものであるとすりこむことはできないようです(もちろん地域通貨が良いものであるとすりこむことはゲームの目的ではありません)。

これから詳細な結果の考察をしていきますので,その成果が上がったらまたここで報告させてもらいます。

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