2002年から2004年にかけてここ上越市の直江津地区で地域通貨実験がなされていたようです。そこで,8/27に上越商工会議所の岡田さんにお話しをうかがいに行ってきました。
商工会は事務局の役割を果たしたようで,実際に主導された方にインタビューしたかったのですが,連絡先がわからないということで,今回はあくまで概要だけです。残念。
1.名称
正式には「おまんただすけい〜ねかね」で,略称が「1だすけ(ひとだすけ)」。正式名称は新潟の方言で,「おまえだからいいじゃないか」というような意味らしいです。
単位は「1だすけ」1種類。これは,ボランティアを金額で評価したくないという思いがあったようです。したがって,どんなボランティアに対しても,基本は「1だすけ」を支払うということのようです。
2.発行主体
発行主体はおまんただすけい〜ねかね研究会。これは上越TMOを母体とする研究会で,地域通貨事業も3年間の補助事業ということでした。
3.発行方法
事務局があったなおえつ茶屋(これはいまでもあります。こちらからどうぞ)で登録すると「1だすけ」が10枚もらえる。登録する際には自分ができることとしてもらいたいことを記入する。
登録数は以下の通り。
2002年:126人(男性48人,女性78人)
2003年:113人(男性39人,女性74人)
2004年:133人(男性41人,女性92人)
4.利用状況
してもらいたいことをリストの中から選び,事務局を経由して行ってもらう(事務局を経由しなくても直接交渉することも可能)。
事務局経由での取引数は以下の通り。
2002年:合計17件(買い物同伴,病院への送迎,包丁研ぎ,はさみ研ぎ)
2003年:合計34件(車での送迎,ゴミ当番,庭の手入れ,荷物運び,障子貼り,包丁研ぎ,パソコン指導,弁当デリバリー)
2004年:合計298件(弁当デリバリー,車での送迎,ゴミ当番,荷物運び,庭の手入れ,包丁研ぎ,犬の散歩)
2003年と2004年にはなおえつ茶屋での飲食代などが割引になったようです。
そのほか,2004年には「地域のお茶の間」という集いや,「お風呂の会」というイベントなどをやったようです。
商店街で使うということはなかったようです。