本年度の公民教材開発論では,吉川肇子(2009)「すごろくで語るライフヒストリー」『シミュレーション&ゲーミング』19(1),pp.1-8.を参考にして,「上教大生の一生」というすごろくを作成する授業を行いました.
学生には,以下の規定を基に自由にすごろくを作成してもらいました.
規定
- ゲーム対象は上教大への入学を考えている中学3年生
- プレイヤーは4-5人で,ゲーム所要時間は40分
- スタート時点を中学生3年生とすること
- ゲームの中に,a)中学から高校まで,b)上教大での四年間,c)卒業後10年間,d)その後,という四つのステージを導入すること
- b)のステージとc)のステージのいずれかで二つの分岐をいれること
- すごろく版は,A3用紙一枚で作成すること
- おもしろくすると同時に,教員になることの醍醐味や待ち受ける困難などを学ぶことができるゲームにすること
また,作成に当たって,各ステージでどのようなイベントがあるのかについて作成シートに記入してもらい,グループ全体で調整を行う方法をとりました.作成されたゲームは実際にゲームを行いながら評価を全員でつけてもらいました.
本年度初めて行うこともあってどうなるかと思いましたが,すごろくの作成は歴史や社会のプロセスを学習する上で効果的な手法ではないかと考えるようになりました.来年度もゲームの作成を授業に取り入れていく予定です.