4.本学大学院受験希望者へ

本学大学院の入試は前期,中期,後期と三回の日程で行われています。私が所属する社会系コースでは,筆記試験300点,面接200点,合計500点で合否判定することになっています。

 

筆記試験は地理学,歴史学,法律学,経済学,宗教学,社会科教育の6分野から各3題が出題され,合計18問用意されています。受験者はその中から2題任意に選んで解答することになっています。その際,自分が専攻しようと考えている分野にかかわらず選択できます(例えば,経済学を専攻しようと考えているけれども,筆記試験は歴史学と宗教学からそれぞれ1題選択するということも可能です)。

 

ただし,経済学を専攻しようとするならば,少なくとも基礎的な内容については学習しておいて欲しいものです。といっても,本学大学院を受験される方は経済学の教育を受けてこなかった方が多いので,いざ経済学を勉強しようとしてもなかなかよい参考書など見つけられないかもしれません。そこで,少なくともこれについては勉強しておいて欲しいということで,今回参考文献を紹介します。

 

1.まずは,高校の「政治・経済」の復習をして欲しいと思います。そこで,以下の二冊を薦めます。

松本保美編『理解しやすい政治・経済 改訂版(シグマベスト)』文英堂

政治・経済教育研究会編『改訂版 政治・経済用語集』山川出版社

 

2.また,経済学についても勉強が必要です。ミクロ経済学やマクロ経済学,国際経済学,金融論,財政論などいろいろ経済学には分野がありますが,初学者がバランスよくそれを学んでいくための第一歩として以下の著作を薦めます。

ゲーリー・クレイトン『アメリカの高校生が学ぶ経済学』大和総研教育事業部監訳

ヨラム・バウマン『この世で一番おもしろいミクロ経済学』ダイヤモンド社

ヨラム・バウマン『この世で一番おもしろいマクロ経済学』ダイヤモンド社

 

3.さらに,経済学者の様々な考え方やその歴史を知りたい方もいるかもしれません。その方には以下の著作を薦めます。

太田一廣・高哲男・鈴木信雄・八木紀一郎編『新版 経済思想史–社会認識の諸類型』名古屋大学出版会

 

4.経済学や経済についてのよい辞書がないかと探している方には次の辞典を薦めます。

金森久雄・荒憲治郎・森口親司編『有斐閣 経済辞典』有斐閣

 

本学大学院入試においてもう一つ重要なのが,「研究希望等調書」に記入する「1.入学後の研究希望」の部分です。修士過程で自分が何を研究するのかについて,それまでの先行研究等の内容をふまえた上で作成してください。本学の大学院生は授業や実習等で忙しい毎日を送っています。また,修士課程の2-3年間で,修士論文の中間報告が最低4回あります。ですから,大学院入学後に研究テーマを決定するのでは間に合いません。といっても,大学によっては卒業論文を作成しない学生もいるようですから,そもそも論文を書くとはどのような事なのかについて具体的なイメージを持てない方もいるかもしれません。私はそのような方にはまず次の文献を読むように薦めています。

小笠原喜康『新版 大学生のためのレポート・論文術』講談社現代新書

これは論文やレポートを作成するための形式が書かれたものです。何事もまずは型からということで,これを読むことを薦めます。

 

中には,修士課程から博士課程へと研究者の道を考えている方もいるかと思います。その様な方は一度長崎大学水産学部海棲哺乳類研究室のページにある「大学院・研究者を目指す人へ」を読んでみると良いと思います。 一見すると分野が異なるので参考にならないと思うかもしれませんが,心構えなど大いに参考になります。

 

いずれにしても,本学大学院を受けたいと考えている人は,自分の大学の先生などの指導を受けてしっかりとした研究計画表を作ってください。そして,自分の研究テーマに必要な事柄を十分に勉強してください。その上で来てください。健闘を祈ります。